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第19回日本運動疫学会学術総会および最優秀・優秀演題賞のご報告

2016年6月18日(土)、19日(日)の両日に早稲田大学東伏見キャンパスにおいて、第19回日本運動疫学会学術総会が開催されました。
前回の学術総会を上回る総勢170人の方のご参加をいただき、大変盛大で有意義な学術総会となりました。また、今回はWebを活用し、
海外演者の先生にインターネットによるライブ中継で臨場感に溢れるご講演をいただき、活発な討議や意見交換が行われました。
そして、今回プレスの取材も入ることとなり、本学会の活動の認知度の向上および注目度が高まってきていると感じられました。

学術総会のプログラムとしましては、井上茂理事長の挨拶から始まり、今回のテーマであるCommunity, Physical Activity, and
Healthについて、Physical Activity, Fitness, and Healthという著書がご自身の身体活動研究の原点となっており、ここから現在までの
思いを込めたメッセージがテーマとなっていることが述べられました。その後、学術委員会企画シンポジウムにおいて「高齢者における
健康課題と身体活動・運動の疫学」をテーマとして、原田和弘先生(神戸大学大学院)からは「認知機能と身体活動・運動の疫学」、
山田実先生(筑波大学)からは「サルコペニア・フレイルと身体活動・運動の疫学」、小野玲先生(神戸大学大学院)からは
「関節痛(腰・膝)と身体活動・運動の疫学」、立木隆広先生(近畿大学)からは「骨粗鬆症と身体活動・運動の疫学」について
それぞれ講演いただきました。それぞれの領域における疫学的知見が集約されており、今後の課題についても整理できる貴重な機会
となりました。一般発表の後、特別講演1として、近藤尚己先生(東京大学)から「運動嫌いを「動かす」には−社会疫学からの提案−」
というタイトルで、健康格差に対する公衆衛生対策や健康無関心層へのアプローチをどうしていくかについて様々な事例をご紹介いただき
大変参考となる講演でした。初日の最後には、懇親会が開催され、80名が参加し、ここでも活発な討議や意見交換がおこなわれました。

二日目は、James F. Sallis(University of California, San Diego)から「Designing activity-friendly cities: International evidence
from IPEN」と題して、10カ国の国際共同研究から得られた身体活動と環境に関する最新の知見についてご講演いただきました。
この分野での世界的な先駆的研究者であるSallis先生とはライブ中継の利点を最大限活用して積極的な質疑が展開されました。
一般発表の後、日本運動疫学会プロジェクト研究委員会からプロジェクト研究認定制度についてプロジェクト研究委員長の小熊祐子先生
(慶應義塾大学)より説明があり、また現在進行中のプロジェクト研究について中田由夫先生(筑波大学)からは「介入研究による
エビデンスの「つくる・伝える・使う」の促進に向けた基盤整備」、笹井浩行先生(筑波大学,日本学術振興会)からは「運動疫学セミナー
の評価に関する調査研究」についてそれぞれ報告がありました。続いての特別講演2では石川善樹先生(潟Lャンサースキャン)から
「ネットワーク科学からみた身体活動の促進」について講演いただきました。ご自身のこれまでの研究内容を踏まえ、行動のメカニズムや
社会全体を動かすためのネットワークアプローチの重要性について貴重な示唆をいただきました。なお、講演資料が日本運動疫学会の
ホームページ上(http://jaee.umin.jp/meeting.html)でも公開されておりますのでぜひご参照ください。二日目の最後のシンポジウム2
においては、「地域介入研究の計画と実施」をテーマとして、田栗正隆先生(横浜市立大学)からは「クラスターランダム化試験の計画と
解析」、重松良祐先生(三重大学)からは「地域介入におけるRE-AIM(PAIREM)モデルの活用」、北湯口純先生(身体教育医学研究所
うんなん)からは「地域介入研究の実際-明日から役立つ研究・実践の基礎知識」についてそれぞれ講演いただきました。
本シンポジウムでは、まずクラスターランダム化試験の試験デザインや統計解析における注意点について講演いただき、次に身体活動
事業の評価モデルの作成と、様々な自治体の既存事業を事例として評価モデルの適応の可能性について講演いただきました。
最後に現場における地域介入研究を成功させるための実践方法について講演いただき、まさに今回の学術総会のテーマに関連する
Communityでの身体活動事業・研究の促進につながる良い機会であったと感じました。


メイン会場

一般発表では、一般口頭発表が10演題、ポスター発表が23演題の合計33演題の発表がありました。ポスター発表は、去年と同様に
ランチョンポスター形式による発表で、贅沢に質の高い発表をおかずに昼食を摂りながらリラックスした雰囲気の中、活発な質疑が
展開されていました。一般発表33演題のうち、理事および学術委員会に審査されて、甲斐裕子先生(公益財団法人明治安田厚生事業団
体力医学研究所)が最優秀演題賞を受賞されました(下記参照)。また、優秀演題賞として、天笠志保先生(東京医科大学)、
辻大士先生(千葉大学)、菊池宏幸先生(東京医科大学)、鎌田真光先生(ハーバード大学)、石井香織先生(早稲田大学)がそれぞれ
受賞されました。受賞された先生方、おめでとうございました。


ポスター会場

来年度の学術総会は、野村卓生先生(関西福祉科学大学)を会長、小野玲先生(神戸大学)を副会長として、2017年6月17日(土),
18日(日)の二日間にわたり神戸大学医学部会館シスメックスホールで開催される予定です。来年も、みなさまの積極的なご参加、
ご発表をよろしくお願い致します。
(第19回日本運動疫学会事務局 福島教照)

<甲斐裕子先生からのコメント>
この度は「住民による運動の場づくりは地域全体の高齢者の身体活動を増加させるか?〜追跡5年目の評価〜」という発表に対し、
「最優秀演題賞」という栄誉ある賞をいただき、誠にありがとうございました。本研究は、横浜市瀬谷区の皆様と2008年から
取り組んできました。「住民・行政と協働して地域全体に介入」という研究は初めてで、本当に地域全体の身体活動量が変わるのか?
住民の方々に本気になってもらうには?等、不安や疑問だらけのスタートでした。介入中は研究者としてより、ひとりの人間として
住民の皆様と向き合うことが多く、私の方が沢山のことを教えていただきました。さらに、共同研究者からのご支援、運動疫学会で
出会う先生方からのアドバイスのおかげで、本当に少しずつなのですが成果が出てきました。最初は半信半疑だった「住民の力」の
すごさを実感しています。長期にわたる研究ですので、途中には東日本大震災があり、個人的にも出産を経験しました。特に
5年目評価時は、私は入院しており、共同研究者の角田憲治先生(山口県立大学)が代わって調査を行ってくださいました。
多くの方のご支援のおかげで、研究を続けることができました。この場を借りて深く感謝いたします。現場は地味な研究ですので、
こうやって評価をいただくことは、非常に励みになります。今後は研究としての完成度を高めていく所存です。
最後に、学会長の井上茂先生をはじめ学会関係者の皆様に心より御礼申し上げます。
公益財団法人 明治安田厚生事業団 体力医学研究所 甲斐裕子


表彰式(甲斐裕子先生)

 






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